和商コーポレーションさんに学ぶ!宇都宮餃子の歴史とその人気

宇都宮餃子とは、宇都宮のご当地グルメです。
日本全国でも知名度の高いご当地グルメとして知られています。
そもそも餃子は紀元前600年ほど前から中国で作られており、江戸時代に日本に伝わってきました。
ただしもともとの発祥の地はメソポタミア文明で、古代遺跡から同じようなものが発掘されています。
メソポタミア文明から欧州・中東・中国などに広まり、中国では餃子となり、そのほかの地域ではラビオリやピロシキ、ペリメニやブリックなどになったという説が有力です。

日本で最初に餃子を食べたのは水戸黄門

日本で最初に餃子を食べたのは、かの有名な「先の副将軍、水戸光圀公」こと、水戸黄門だといいます。
中国より日本に亡命していた人物を招き、交流を深めているときに中国の食文化としてふるまわれたのがきっかけです。
宇都宮で餃子がご当地グルメとなったのは、残念ながら水戸黄門ではなく第二次世界大戦が関係しています。
宇都宮にあった陸軍第14師団が長く満州チチハルに進駐していました。
終戦後復員し、宇都宮に戻ってきた兵士が満州を思い出して作るようになり、市民の間にも餃子が広まったといいます。
初めて宇都宮で餃子をメニューとして載せた店は、諸説あって定かではありません。
しかし、昭和20年代後半にはメニューに載せられていたといいます。
昭和30年代には複数の店舗で提供するようになり、最初のブームが市内で巻き起こりました。

宇都宮で餃子がブームとなるきっかけ

宇都宮で餃子がブームとなるきっかけとなったのが、野菜です。
栃木県ではニラの生産量が全国2位を誇る地域です。
また、白菜の生産量も全国で上位を誇る地域で、餃子の材料となるものに事欠かなかったことも、餃子が市内に定着する大きな要因だったといいます。
なお餃子の中身のキャベツは隣県の群馬などで全国上位に入る生産率を誇るため、比較的安く大量に手に入りました。
さらに、地域で畜産が盛んだったことも要因の一つです。
また、北関東では小麦の生産量が多く、皮となる素材が手軽に手に入るのも、餃子が定着しやすかったポイントの一つと言えるでしょう。
安くて栄養価の高い上におなかにたまるものと好まれてきた餃子ですが、意外にも1990年まで自分たちの住む地域を餃子の街だと思っていませんでした。
1990年(平成2年)に町おこしとなるものを探していた市の職員が、餃子の年間購入額全国一位であることに目を付けたことが、きっかけとなっています。
このことをきっかけとして地域のメディアや店舗を巻き込み、宇都宮餃子会を発足するなど一大ムーブメントを作り出しました。
その様子をテレビで取り上げられたことによって全国的な知名度を獲得したといいます。

宇都宮市内には200店以上もの餃子専門店が存在している

宇都宮餃子の餃子像は当時取り上げたテレビ番組を契機として誕生したといいます。
テレビ番組をきっかけとして、多くの観光客が餃子を求めて訪れるようになりました。
宇都宮市内には和商コーポレーションなど200店以上もの餃子専門店が存在しており、人気の高さをうかがわせます。
ただし、店舗がどこにあるのかわかりにくいということで、観光マップが作り出されるなど、本格的に餃子の街として指導したのがテレビに取り上げられたころでした。
宇都宮餃子の最も大きな特徴は、餃子専門店が多く、メニューには餃子以外ないところがほとんどです。
さらに一皿当たりの価格がとても安いのも特徴の一つといえます。
1人前当たり200円程度で、学生でもおやつ程度に食べることができるお財布にやさしいところも人気の一つです。
なお、味の特徴として最も挙げられているのは野菜が多めで肉が少ないところだといいます。

同じ餃子であっても調理方法によって大きく味が異なる

ニンニクをあまり使っていないのもポイントです。
ニラや白菜、キャベツといった野菜を多めに使用してヘルシーなところや、店によっては大きさや素材、皮の厚さなどが異なるところも魅力となっています。
焼き・揚げ・水といった形で餃子が存在しており、同じ餃子であっても調理方法によって大きく味が異なるところもポイントです。
ヘルシーで1人前を軽く食べられる人も多いことから、3人前を頼むのが当たり前という人も多いといいます。
出身者にそれぞれおすすめの店を聞くと全く違った答えが返ってくるのも、ポイントの一つです。
誰もが自分にとっておいしい店を主張するため、本当においしい店がどこなのかよくわからないと感じる人も多いといいます。
ただし、地域でもおいしいという人の多い店舗は存在しており、その店に行くとおいしいというのが定説です。
そのため、人気の高い店を探して出かけることも楽しみの一つとなります。

まとめ

1999年から宇都宮餃子まつりが開催されており、その時にいろいろな店舗のものを食べ比べする人も少なくありません。
味付けなどもそれぞれ店ごとの違いがあるため、楽しみながら食べることが重要といえます。
一度出かけて食べてみることが最も良いポイントとされていますが、どうしても出かけられない場合はネットショップで買うこともできるため、一度お取り寄せしてみるといいでしょう。

最終更新日 2025年5月20日 by aequorea